スタートについて本気出して考えてみた。笑

今回はスタート時の加速とポジション取りについて考えようと思います。

(前回挙げたproblem listのうちのひとつです)

間違っていると思う・・・というか、不足や間違っている所が多々あると思うので

色々訂正や追加でみんなで考えていって欲しいと思っています。

 

1⃣スキッパー(スタートでの加速)

間違いなく他大のスタートの加速は今の和医大より速いです。

ポジション取りと3Fの確保ができても加速で負けるとつぶされるので、この先のシーズンではこだわらなければならないポイントになっていきます。

辻堂さんのホームページからいくつか引用させてもらっているので、今一度みなで考えてみて下さい。追記があったらお願いします。

 

Q.ラインに一線で付けていてもいつもフルスピードになるまで時間がかかり
上の船にやられてしまいます。
走り出しのコツがあったら是非教えていただきたいです。

A.ラインで待っている時(止まっている時)に艇のパワーを完全に抜いて止まってしまっているのが原因と思います。
完全に止まってしまっている状態でジブをバシッと引いても、ヒールを入れても艇はすぐに動き出しません。かえって逆効果になると思います。
コツはメインもジブもアビームよりちょっと引くくらいのところで固定し、ティラーハンドリングで風位に近づけたり、少し落として風を当てたりしてパワーとスピードをコントロールするように意識すれば良いと思います。
特にメインセールを完全に殺してしまうと、身動きが取れなくなります。
スタートの瞬間のジブの重要度は少し落ちますので、一気に引き込んだりせずに、艇速にあわせて引き込むようにすれば良いでしょう。
重要なのは舵が効く状態を常にキープするようにメインを活かし続けることだと思います。“コツ”は言葉には非常にしづらいのですが、止まっている時にティラーを軽く切ったら、前には進まずに“切った分だけバウが動く”ようにしておくように意識しています。
動き出す時も、メインと舵が生きている状態なので、ジブの手助けが無くても充分に風を当てていけます。

 

 

 

Q.私は上手く船を止める事が出来ず、横に流されていったり、また走り出そうと思うと上手くベストスピードに持っていけずに殺されてしまいます。じりじりとパワーを保ちながら、ゆっくりクローズの角度より上っていくテクニックなどあれば教えてください。(バングをかけるという話も聞いた事がありますが。)
また、スタートで流されてしまってもとの場所に戻りたい時どうされていますか?私はメーンジブをひきヒールをつけおこしながら、ジブをシバーして船を上に持っていこうとするのですが上手くいきません。どなたかスタートのポジション取り、走り出しについてよい方法を教えてください。お願いします!

 

A.止まっている時に完全にシバーさせていませんか?
メインのリーチが効いていれば、流されにくいし、走り出しもスムーズにいきます。バングは、クローズで帆走するときの状態まで引いておくのが良いと思います。
走り出しでは、まず、ジブを引きます。そうすると、バウが風下に向きパワーを得られる角度まで行ったところで、すかさずメインを引きます。このジブとメインの時間差は一瞬ですが、メインを引くのが早すぎると艇がベアするのを妨げます。遅すぎると必要以上に落とされます。これは練習が必要です。体で覚えてください。スタート直後にベストスピードに達している艇は少ないので、これが完璧にできるとその後少し上らせすぎても上艇を殺すことができます。
 
また、ポジションについてですが、上有利の時と下有利の時では、水の取り方が違うと思います。
スタートで大切なものは「3F」です。フレッシュウインド、フリーウォーター、フルスピードです。フレッシュウィンドとフルスピードはいつの時も大切ですが、フリーウォーターは上有利下有利で変わってきます。
上有利ならば、スタート後上側にフリーウォーターを持つように努力します。なぜならばどんなにジャストで出たとしても、上側の船のブランケットに入りやすいからです。470のような船ならばスピード差でブランケットから脱出できるかもしれませんが、スピード差が無い艇種ならば上側との間に隙間を付けてブランケットでも少しでも風が入るようにしておきます。

上ることより流されないことを考えた方がスタート時には有利ではないでしょうか。スタート時はほとんどの船はスピードが無いので横流れがしやすいです。全体を良く観察してみると集団は横流れをしていることが分かると思います。つまりスタートラインに近づいている集団は、全体的に下に移動しているのです。自分達はその場に止まっているように感じていたり、流されていない船を見ると上っている様に感じますが、実は横流れをしています。
横流れをさせない方法を考えながら、次にどのような動作をしていくかを考えておきましょう。
まずは横流れをさせないためには、ヒールをさせないことです。アンヒールの方が横流れは少ないでしょう。スタート前はスピードを落としていた方が位置を狙いやすいかと思いますが、スピード調節はメインセールのリーチで行なうと動きやすいです。フルスピードにするのでなければ、セール全体に風を入れるよりリーチのみではらました方が風の流れを作りやすいです。セール全部に風を入れてしまうと、流れができるまで時間が掛かってしまって横流れが始まります。リーチのみで調節していれば全体に風を入れたい時に出口であるリーチに流れがあれば、ラフの部分の風もリーチの流れにつられて流れ出しが速くなります。
スタートの時は風を入れる努力より、風を流すあるいは風をセールから出す努力をした方が横流れは少なく、スピードが付きやすいので上りもやりやすいです。バングを掛けていると風の流れが止まってしまいます。バングが掛かっていると、シバーしていてもリーチだけはらんでいるのと同じです。
バングは緩めていた方が良いでしょう。スナイプなどでしたら多少のブローでもスタート時くらい気合でヒールを起こせると思います。スタートしてからバングを入れるくらいで良いのではないでしょうか。
私の場合は、バングを入れた時クローズが出来上がる目安にしています。スタート時はクローズが出来上がっていないのでバングは緩んでいなければならず、スタート後タックをする位置を探す段階に落ち着いた時にバングを入れることが多いです。スタート号砲前にバングを入れられる時は、周りに誰もいなくスタートライン前からフルスピードが付けられている時です。スタート前からバングを掛けられるなんて最高なスタートです。そんなにスタートはうまくありません。多分号砲前にバングを引ける時なんて、バングを引きながら笑いが出てしまうかもしれませんね。

 

 

 

2⃣クルー(スタートでのクルーワーク)

夏になると本格的にレース練習が始まるので、ボートコントロールはもちろんクルーが念頭に置くべきタスクも押さえておかなくてはなりません。

スキッパーに言われてから動いているようじゃ話になりません。・・・というか、それを理解しておかないと、せっかくの練習も楽しくありませんよ?

とてもわかりやすかったので、滋賀医のOBさんのページから引用させてもらいました。

 

  スタート二分前

ヒールの具合、ラインまでの距離、上下の船がどれだけラップしているのか、何秒前から加速するのかを常にスキッパーと報告・相談する。特にラインまでの距離、時間、自艇のルームを狙う艇の存在はきっちり報告する。特に自艇のルームを狙う船の報告は、それへの対処が時間がかかる分、早めに報告するようにする。ラインの残り具合から加速のタイミングをあらかじめスキッパーに報告できるようになればなお良い。ただしこれらの報告は秒読みをしながら行う。自分のライン読みに自信があるのなら勝手にジブをはって強制的に加速させるのも良いだろう。

 

  スタート一分四十秒前

ラインを読む。だいたいでも良いから自信を持ってスキッパーに報告する。どんな報告でも、自信を持って言えばスキッパーはそれだけで安心できる。また、船のコントロールはクルー次第だ。いつでもヒール・アンヒールを作れるような姿勢で居る事(対面から、オンセンターで腰を浮かせた状態)。また、体をダイナミックに使って効果的に船をコントロールする事。どんなに風が吹いていても艇が止まっている状態からのタックはローリングタックをする(止まっているのでラダーが効かない、ヘルムで回すしかないので)。

 

 スタート一分前

   ジブシートをいつでも引けるように手に持っておく。シバーさせすぎるとすぐに張れなくな

   るのでシバーさせず、張らずの状態を保つ。他艇の報告をもう一度する。流れている・バッ             クしている時はスキッパーの注意を促す。

 

  スタート十五秒前

再度ラインの確認。加速時にジブを詰め過ぎないように注意する。ラフする時にヒールし過ぎないように細心の注意を払わなければならない(ヒールすると流れてしまうので)。スタートの時にラインを確認してリコールしていないかどうかを確認する。本部線を見て旗の確認も。また、どちらかのピンねらいの時は周囲が混乱している事が多い。時にはケースしそうになることがあるだろうが、ひとまずは秒読みを優先させる。スキッパーに注意を促したい時は指を指すだけで充分。以上の事が出来るよう、他のことを考えながらでも秒読みが出来るよう訓練しておく。

 

  スタート

とにかく最初の10秒は上しすぎないように注意して艇速を出す。クローズになると同時にジブ・バングの調整をする。時間が0になった瞬間、自艇が本部線・アウターからまる見えでないか確認。上下の艇の上り角、艇速をチェック。何かがおかしいと感じたらすぐさまセッティングのチェックをする。スキッパーを安心させたくてもここでは嘘をつかない。事実を報告して早く修正する事を心がける。コンパス、全体の艇の動き、自艇の順位、同ポテの船の報告をチェック。タックしてカバーできるようだったらすぐにしてスタート時のゲインを確保する。下有利の時はファーストタックが命。ぎりぎりのポテンシャル差を見分ける。ともあれファーストタックはきつい上有利でもない限り極力早めに行ってゲインを確保する事。下有利の時、自分のすぐ上の船はタックしてもらいたいと思っている場合もあるので、タックをするには少しきついと思う時には、上艇に聞いてみる。下ピンの時は、自分が一番先にタック出来るよう、最悪でも自分の上艇と同時に出来るようにする。そうしないとせっかくの下ピンのゲインを、自分の上艇に譲ってしまう事になる。

 

 

スナイプクルーワーク

http://www.shiga-med.ac.jp/~yacht/inthewinds/snipecrew/fsnipecrew.htm

より引用。

 

 

3⃣スタートのポジション取りについて

ポジション取りは必ず目的を持って行わなければなりません。

ポジションがとれなければ、予定してたストラテジーには大きな制約がかかります。スキッパーがミスってポジションの確保ができなければ、タクティシャンであるクルーは激怒して然るべきだし、向かえ来る損失を計算できなければなりません。

とりあえず、引き続き滋賀医のOBさんのページの引用を使わせて頂き、それも踏まえて僕なりの考察を挙げてみました。みなさんも考えてみて下さい。

 

 

ストラテジー別にスタートの仕方をパターンごとに分けてみましょう。私の場合、スタートの仕方としては主に4パターンに分かれていました。

 

・下ピン(一番アウター側)を狙うスタート

 下ピンを狙うスタートをするときはどのようなときかというと、まずスタートラインがアウター有利の時ですね。本部船有利なのに下ピンでスタートする奴なんぞ見たことありません(実はあります)。風の状態から言うと、スタート後最初のシフトでアウター有利となると踏んだとき・コンスタントにアウター有利なとき・すさまじくスターボロングでラインがイーブンであるとき、といったところです。基本的にアウター有利のスタートラインというのは比較的ゼネラルリコールとなりにくいため(理由は後述)、レース運営側としては好んでこのような設定をします。また、上手な人にとっては本部船有利のスタートでピンスタートするよりもアウター有利でピンスタートをする方が死ぬ可能性が遙かに低いので、狙う価値があるといえるでしょう。学連レースでは基本的にアウター有利のスタートライン設定が行われるので、私達はよくこの場合のスタートを練習していました。

 

・上ピン(一番本部船側)を狙うスタート

 実はこのスタートは一番私が苦手とするパターンです。というのは、上ピンというのはどれだけ上手な人でも死ぬ確率が高い非常にリスキーなスタートだからです。なるほどスタートに成功すればタックもなにもせずいきなり全艇をカバーに入れることができるでしょう。しかし、スタートするまで自邸のルームを守るのは至難の業です(風下に入られ放題)。だから、私はよっぽどスタートできる確証があるとき(たとえばほとんどの艇がアウター側を狙っているが、絶対に風が右に振れるというとき)以外は狙いませんでした。

 どのようなときにこのようなスタートをするかというと、まあ単純に言えば本部船有利のスタートラインの時・右側がとにかく有利なとき(琵琶湖で言えば三井寺の風とか)・また先輩の中ではアウター有利でもとにかく上ピンからでて即タックしてカバーから外れて勝負する戦術(スタートが下手でもドツボにハマりにくい戦術)を執る人もいました。まあ、私自身はこれらの条件があっても前述した理由から後であげるもう一つのパターンでスタートしていましたが。 付け加えると、上ピンを狙う人が最も多くなる本部船有利のスタートラインではゼネラルリコールが頻発するため、気が利く運営ならばまずそのようなスタートラインは設定しません。あえてそのような設定をしてくる運営は、「怪しい!」とにらんで間違いないでしょう。

 

・下ピン集団の上を狙うスタート

 どのようなときにこれをするかというと、アウター有利だが右の方が有利だと思う・下ピンを狙うには混みすぎている、といったときにこのようなスタートをします。

 私がよく考えていたのは、「ベストスタートよりもグッドスタート」という事でした。ベストスタートは確かに決まれば一躍トップとなることもできますが、それには必ずリスクが伴います(ハイリスク・ハイリターンと言った所です)。下ピンは以外とリスクが低いので狙うこともありますが、混んでいて死ぬかも知れないというリスキーな時に無理矢理狙う必要はないと考えます。その様なときに、なるべく有利なサイドから出る、と言う意味で下集団の上と考えるわけです。

 また、右がのびるというときの考えですが、要するにタックしてカバーに入れる前に右集団がのびてしまうとスタートによるゲインがないのでなるべく早めに右に行ける、という意味で下集団の上を狙うわけです。

 どちらの場合も、下集団の上という中途半端な選択を取る以上、下ピンを成功した集団にカバーされず、且つスタートのゲインを最大限に生かすために即タックできるような位置から(もしくはできるように)スタートしなければ意味はないので気をつけなければなりません。

 

・上ピン集団の下を狙うスタート

 本部船有利で私が一番したスタートのパターンがこれでした。先程も書いたとおり、「ベストスタートよりもグッドスタート」を重要視した結果です。本部船有利でもよっぽど空いていない限り、私はこのスタイルでスタートします。

 どのようなときにこのパターンでいくかというと、言わずもがなで本部船有利の時・右がのびると踏んでいるとき、と言ったところです。

 

 

笑う犬のスタート

http://www.shiga-med.ac.jp/~yacht/inthewinds/snipecrew/fwarauinu.htm

より引用。 

 

 

このような場合分けも考慮にいれつつ、僕なりにも考えてみました。

とりあえず、スタート位置に影響する要素として・・・

上・下有利、ポート・スタボロング、ブローなどの他の要素による左右の有利・・・

の3つについて場合分けして考えてみました。もちろん、その先の風のシフトが読めていたり左右のブローに明らかな差があるのならばこの限りではありません。

おそらく間違いまくってると思うので質問・指摘などお願いします。

 

 

1⃣上有利・ポートロングの場合

これは単純に考えれば、上狙いかと思います。

ただし、運営上は下有利が多いはずなので、一時的に右に振れているという可能性も考えていいかもしれません。その場合は・・・

1上で出てポートロングを念頭にいれつつ、左に振れ戻り始めた瞬間にポートにタック。

もしくは

上集団の一番下でスタートして、左に振れるのを利用してゲインを得る。

・・・ことを考慮に入れてもいいかもしれません。(前者は右海面、後者はやや左海面を狙えるかと思います。)

 

2⃣上有利・スタボロングの場合

とりあえず上でスタートすればいいと思います・・・が、

この場合というのは単純に考えると、運営側が予想するよりも右に振れたことを意味します。

運営してる方々は僕らよりもはるかに風が読めているはずなので、その誤算を考えるとすると・・・

右に振れると予想していたが、予想以上に右に振れた。

もしくは

予想できない振れにより、一時的に右に振れた。

・・・の2通りを考えられると思います。

前者ならば上でスタートし、さらに振れ切る可能性を考えて早めにタックすることも考える。

後者ならば上でスタートしてドライブ気味に走るか、上スタートにこだわらず左右で有利な海面を考えてスタート位置を選ぶ。

・・・のがいいんじゃないでしょうか。

 

3⃣下有利の場合

下有利であれば下を狙う・・・といった単純な作戦はできません。

下スタートをすればタックの自由がなくなるからです。

(もちろんファーストタックで右艇団の前をぶち抜けるなら別ですが。笑)

従って考えずに下スタートが狙えるのはすぐにタックする予定がない、つまり・・・

スタボロングなのでとりあえずタックを保留できる。

もしくは

左海面が明らかに有利。

もしくは

この先、さらに左に振れていくと予想されるので、少なくても上の艇団の前を通れる位置までタックを待つから。

・・・といった場合に限られるだろうと思います。

従って逆に、ポートロングや右海面有利で早めにタックしたかったり、右に振れていくことがわかっている場合は別のポジションも考える必要があります。

ポートロングや右海面有利ならば、タックしやすい上側のポジションを考えていいと思います。

右に振れる場合は以下で考えます。

 

4⃣下有利でこの先右に振れることが考えられる場合

この場合、何も考えずに下スタートをしてはいけません。

そもそも右に振れれば、ゲインを得るタックをしない限りスタートで得た有利はおじゃんになります。むしろ右に振れ始めるまではポートを稼いでおく必要があるため、下からスタートするメリットはこのパターンの下有利にはあまりないと考えます。

従って・・・

下有利により空いてるであろう上側を狙う。

もしくは

右海面有利やスタボロングならば混んでても上狙い、左海面有利やポートロングならば3Fを確保できるポジションを狙う。

・・・のがいいと思います。

 

 

 

 

文章が下手過ぎてごちゃりましたが、アドバイスや部員からの質問・訂正等を待っています。

何せ夜編集してて頭がぼんやりしているので、誤字脱字などすいません。

 

5回生470スキッパー 山田万里央 

 

 

 

コメントをお書きください

コメント: 2